ヤコブ
ヤコブ
創世記には、ダイナミックで不思議な物語が山盛り。10日の日曜学校は「神と相撲を取る」ヤコブの物語。
ヤコブは生まれるときからズルいやつだった。
双子の兄エサウのかかとをつかんで生まれてきたからヤコブ(かかと君)と呼ばれるようになったのだ。長子の特権を奪い取るために、兄や父を2度までも騙し、兄エサウから命を狙われることになる。慌てて兄のもとから逃亡し、伯父のもとで20年。ようやく家族や財産が出来、懐かしい父の元に帰る時が来たが、ヤコブはまだ兄の怒り、神の怒りを恐れている。実家に戻るその前夜、ヤボクの渡しのほとりで自分以外の全員を実家側に渡したあと、ひとり川岸に残り、テントを張って眠ることにした。
そこで相撲である。「何者か」が現れて、ヤコブと延々徹夜で格闘する。
ヤコブは「何者か」をねじ伏せ、命がけで祝福を勝ち取る。だけど「何者か」は反則技を使い、ヤコブの腿の関節を外し、後々まで後遺症を残した。
この時からヤコブ(かかと君)はイスラエル(神と戦う人)として、新しく生まれ変わった。イスラエルという言葉は、ここで初めて歴史に登場する。
祝福をめぐる命がけの格闘(=祈り)。極めてリアルでフィジカルな話だ。
2010年1月12日火曜日