最澄・空海
最澄・空海
2週間程前の事になるが、天台宗・比叡山延暦寺の座主が真言宗・高野山金剛峯寺を訪れ、空海の誕生を祝う法要「弘法大師降誕会(ごうたんえ)」に参列したとのこと。両宗の1200年ぶりの「和解」だそうだ。
この記事が「お気に入り」なのはなぜか。
世界の宗教はイスラム教、仏教、キリスト教と言う風に、別れ成立っていて、それぞれの宗教内部にも、例えばカトリックやプロテスタント(その中にも果てしなく細分化された教派がある)があるように、分裂再編を繰り返して来た。それは、短い周期で頻繁に現れる現象だけではなく、今回の「和解」のように1200年と言うような長いスパンでもやってくることになる。
自己の正義を大上段にふりかざす物言いには、人はついてこないだろうし、胡散臭さがつきまとう。あらゆる宗教はこれまで自分の正義や正しさ、正統性を盾に、数えきれない程の暴力行為を正当化して来た事を忘れてはならない。
最澄・空海の仲違いから1200年、これが世界の大きな再編の端緒のひとつではないかという願いを込めて、この記事の「その後」を注視したい。人生は短いけど。
2009年6月30日火曜日