クサナギくん あるいは裁判員制度

 


イエスはオリーブ山へ行かれた。朝早く、再び神殿の境内に入られると、民衆が皆、御自分のところにやって来たので、座って教え始められた。そこへ、律法学者たちやファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来て、真ん中に立たせ、イエスに言った。


「先生、この女は姦通をしているときに捕まりました。こういう女は石で打ち殺せと、モーセは律法の中で命じています。ところで、あなたはどうお考えになりますか。」


イエスを試して、訴える口実を得るために、こう言ったのである。イエスはかがみ込み、指で地面に何か書き始められた。しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。


「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」


そしてまた、身をかがめて地面に書き続けられた。これを聞いた者は、年長者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。イエスは、身を起こして言われた。


「婦人よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」


女が、


「主よ、だれも」


と言うと、イエスは言われた。


「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」


(ヨハネによる福音書 8:1〜11)

 

2009年4月26日日曜日

 
 

▶

◀