コンサートホール

 


ワセオケ時代の同僚3氏と、ヴァイオリニスト伝田さんを囲んで会食。


そんなとこでケース開けちゃっていいんですか?ダブルケースの中の2本のヴァイオリンと4本の弓が食卓の上を乱れ飛んでみんなで取り合い危機一髪、じゃなくてじっくりと拝見する。さっき手羽先食べた時ついた手の油、みんなちゃんと拭いたかな?ボクはちゃんと拭きましたけど。


大編成オーケストラのコンサートマスターとして、日頃からステージ上の緊張感を制御している伝田さんは、愛する楽器が酔っぱらいどもの手の中にあるぐらいでは少しも動揺しないのだ。


大オーケストラでは一般に編成の大きい曲を中心にコンサートのプログラムを組む。ブルックナー(写真)やマーラーがその極地だろう。並行してコンサートホールの収容人員が曲の編成規模を方向付けてきた歴史もある。箱を出来るだけ多くの客で埋めようとする興行的な意味合いも強い。


現在まで続くコンサートホール建築の歴史は、1870年代に始まったとしていいと思うが、それはワグナー、ブルックナー、マーラーの時代の真っただ中だった。彼らのつくる曲にあわせたコンサートホールが次々とつくられ、ひとたびホールがつくられると、そのサイズにあわせた曲が次々と作曲された。


コンサートとホールの関係は、今もその延長線上にあるのだろうか。オーケストラの団員は、コンサートホール用の曲以外の曲とは、どのように出会うのだろうか。

 

2010年6月29日火曜日

 
 

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