インド
インド
デリーで2年暮らした国際交流基金のともちゃんが日本に帰って来た。
「建築の分厚い歴史を誇る印度に行って、未体験の空間・表現に圧倒されたいと思う。」呑気なことを1月の日記に書いたが、ともちゃんの話を聞くと揺らぐ。
カーストの国なのだ。上層の肥満と下層の飢餓ははっきりとしたラインで水平に分断され、同じ国土の上に積層している。そして1億いると言われるアンタッチャブル。もちろん大国インドは日本のことを「二流国」と位置付けている。
スーパーフラットな日本の、生温いヒューマニズムに飼いならされているボクには、ともちゃんの想像を絶する話に相槌を打つことすら難しい。国内外問わず、何処でも旅をすることとそこに住むことの違いはある。インドはそれが特に深く浮き彫りになる国なのだろう。ともちゃんがカレーを食べる日は、また来るのだろうか。
それでも10人に1人はインドに馴染む人がいるらしい。
2010年3月16日火曜日