レクイエムの集い@三鷹

 


25周年を迎えるムシカ・ポエティカの「レクイエムの集い」が三鷹芸術文化センターで開催された。


前半は、伊・独・仏の歌曲をそれぞれのスペシャリスト、羽鳥典子さん・永島陽子さん・武田正雄さんが演奏。時代も地域も近いのに、それぞれ独自の表現に達しており、同時に愉しめた。


後半は、音楽修辞学主義者・武久源造作曲の「創造」。創世記の冒頭から2章の4節までを、ルター訳の独語で歌うア・カペラのカンタータ。曲の途中で演者が動き回ったり、足踏みしたり、ものをたたいたり、個々の行為が曲の流れの中で必然的に導き出される。情緒的なヌルいものの入る余地のない、厳密な骨格を持つ曲だ。ユダヤ=キリスト教の聖典をテキストに使ってはいるけれど、響きは宗教の枠を超えて、天地創造に立会ったかのごとき経験をさせてくれる。


コンサートの最後に10月に召された服部幸三先生追悼のため、ハインリヒ・シュッツの合唱曲が演奏された。


記憶に残るコンサートをありがとうございました。

 

2009年11月19日木曜日

 
 

◀

▶